深部310km地点

変に明るく、変に暗い

7. 惑星

推し。みんな推しが推しがと言っているが、一体どこからが推しなのか。私にも好きな芸能人はいる。顔重視。じゃあそれでいいじゃん。推しに至るまでの閾値が不明。どこからが推しでどこからが推しではないのか。はっきりしてくれ。命を捧げるほどでないといけないのなら私には推しはいない。他人に自分の人生をかけたくない。自分が一番大切なので。自己中心的に聞こえるが、皆そうに違いない。全ては自分のため。人を助けるのも自己保身。そんなもんだろ。一番になりたい。ふつうに無理。努力をしていない。でも自分だけの世界なら何があっても一位。誇らしい。永遠の金メダル。エゴの星。その星には私一人だけ。トップ。洗剤?最高にむなしいのは気のせいではないが気のせいということにしておく。外交しなければ。外交官が必要。一人一役。会計もいてほしい。住人が3人になった。得意分野を伸ばしていく方針。ホワイト惑星。入星審査は私と気が合うかどうか。そうしないと人格が分裂してしまうから。脳内での意見の相違は戦争につながる。惑星が爆発し、自身が壊れる。何もできない。作り直しもできない。未然に防ぐべき。私は言語も苦手であった。翻訳家も必要。4人。随時入星受付中。これほど審査がゆるい惑星はない。グローバル。度を超えた。困難は起こってから解決策をねる。後の祭りだと思った人は入星を断る。私と気が合わないから。私から直接他の惑星に出向くことはある。もちろん外交官をつれて。外との交流は文明の発達に必要不可欠。しかし甘かった。他の惑星は入星審査がバカみたいに厳重だ。でも厳重なのはハッタリ。地殻にまとわりつく雲が弱毒をもつだけで、地上はふわふわ。緑が豊富。安心。そう思うのはまだ早い。慎重さが大事。木になった果実を採り、とりあえず終了。許可はとっている。何事にも許可証が要る。それは私の惑星でもそう。私の周りには惑星が少ないから、他の惑星に行くまでが大変。我が星に戻ったら一旦鎖星。寝るため。次の外交の準備。用意周到。万全な状態で臨む。私の惑星は雲一つないが一見見える地上の下にまた地殻がある。二重、三重構造。どれくらい層があるかは覚えていない。日によって変動する。もっとも深い、最深部には何があるのだろうか。ある日私は探検しに行った。中心に近づくたびに自分の中にたちこめる不安。侵入者の確認。不安が巨大化したので探検を中断した。今度は探検家を入星させようか。ところで入星してきた人達はどこから来たのだろうか。宇宙で生まれるか他の星から移星してくるかのどちらか。謎は深まる。空は緑。好きな色。メロンソーダ。森のバブ。廃液。水は豊富。魚が多い。人の形をした何かが確かにいる。やはり探検家を招こう。