24. IMGEHIRN 001
「ほら、私に謝罪してよ」
「何…?急に…」
「この間のことだよ!あんた急に私との約束をほっぽって今日の今日まで何も言ってこない。おかしくない?流石に怒っちゃうよ。」
「あ…あれは連絡を入れたつもりが送信されてなくて…それに少し前に最近忙しくて疲れが溜まってて限界〜…って話もしてたじゃん、そういう兼ね合いもあってさ…」
「そんな戯言を確定事項として鵜呑みにしろってか?舐めてるなあ〜。他人をさ、舐めてるよ。そんなの。
はぁ〜あ、謝罪の言葉はまだかなぁ………ねぇ、一つ聞きたいことがあるんだけど。」
「何…」
「今私の目の前にある、私の顔が見えない程のクッソでかいパフェ!これを私に奢るのと、私にこの間の件の謝罪会見を開くの、どっちが良い?」
「う…」
「どうしても他人に謝罪をしたくないあんたのしょ〜〜〜もないプライドを捨てて真っ当に生きる一歩とするか、金で自分の悪事をもみ消してさらにしょうもないゴミみたいな奴として生きるかって選択肢を与えてあげてるんだけど、どうする?」
「……」
「私ってめちゃくちゃ良い友人だと思わない?だって約束を破られ本来はキレてもおかしくない立場なのに、あろうことか約束を破った奴に今後の人生の歩み方を左右する重大な人生選択をさせてる。しかもかな〜り優しいし、分かりやすい!こ〜んな良い奴、他にいるのかな?」
「…いないです…」
「だよねぇ、分かってるねぇ、じゃあこの選択も、ちゃんと答えられるよねぇ」
「…」
“彼”は、鞄から財布を取り出し、紙幣をテーブルに置いた。